自分の意志とは全く関係なく「兄」になってしまった先生。妹が生まれた事実をどう受け止めているのか、いまいちわかりづらい感じなのだが、大きく嫌がることのなく、かと言って喜びが爆発するわけでもなく、あくまでも普通である。
母親が入院している今、二人だけでもう5日間過ごしている。入院中の母親に会えるのは、僕が仕事を終えて預かってもらっている義理の両親の家まで迎えに行き、病院の面会時間が終わるまでの正味20分だけ。毎日の別れは辛く、病院を出る度に本人は「帰りたくない」「ママと離れたくない」と辛さを言葉と顔に出すものの、泣くのを必死に我慢している姿に成長を感じている。泣いてもいいんだよ、と言っても本人の意思は強く、必死で我慢している。帰りの車でも「悲しい気分」「あきらめきれない」「あと何日?」と退院のタイミングを聞いてきたりする。周りからも「お兄ちゃんなんだからしっかりしないとね」とか、「妹を守らないとね」なんて言われることも多く、一番の変化は僕らの生活というより、先生の毎日に起きているのかもしれない。





